当店へ来られるお客様で製紐業(せいちゅうぎょう)の方がいらっしゃいます。
その方が製紐業だと知っていた訳ではないのですが…。
大吟醸酒など、1本で5,000円以上もするような価格の高いお酒の中には、化粧箱をしばる為とか、栓の部分を飾る為に、綺麗な紐を使っている事があります。
ある日、その方と当店のお酒のセラーの前で話をしていた時、何気ない話題から、このお酒の飾りに使われている紐は自分のところで作っている、と言う話になりました。
かほく市は繊維の産地として良く知られていますが、自分の店で販売している商品にもかほく市内で作られた製品が使われていたなんて、思ってもいませんでした。
と言う事で、工場見学です(^。^)
見学させていただいた製紐業の方の工場は『シオタニ』さんと言って、当店から車で数分のところにあります。
ご自宅の奥にその工場があるのですが、一歩足を入れてすぐに目に入ったのはおびただしい酒類の、いや種類の紐、紐、紐です。
簡単に『紐』って思っていたのですが、毛糸で編んだ紐や金色や銀色の糸で編んだ紐、紐と言うよりベルトに近い広さを持った紐、ジグザグに編まれているもの、などなど、ここにひとつひとつ取上げて書く事が出来ないほど沢山の種類の紐を作っているのですね。
それにしても、紐は物を縛るのが目的と思っていましたが、衣類の飾りに使ったりその他の用途も沢山あるのですね。 注文は1メートルから受けているそうですよ、アイデア次第で何でも出来ちゃうような…。
私は酒屋としてそれなりのこだわりとポリシーを持ち営業をしていますが、その業種、その業種で、皆さんもお持ちなのですね。
この、『シオタニ』さんにもそれを感じました。
『シオタニ』さんから許可をいただいていませんがここで個人情報を(^。^)
製紐業『シオタニ』
代表者:塩谷秀樹さん
〒929-1215 石川県かほく市高松井37
TEL 076-282-5802 / FAX 076-282-5803
この、『シオタニ』さんの製品の販路ですが、日本国内は勿論として海外へも行っているそうです。 すごいですね。 『紐』について興味やアイデアがある方はシオタニさんへ連絡してみると宜しいと思います。
見学を終え、帰ってくる時に目に付いた端切れを数本貰ってきました。
左側の紐は裾上げテープです。 かほく市で作られていたんですね。 このテープは糊の役目を果たす紐を織り込んであるんですね。 真ん中の紐は沢山の色の糸を4本ずつ編んであります。 必要に応じ、必要な糸を抜いて使うそうです。 右側のはジャージなどの腰の部分を縛る為の紐です。 色々と作っているものですね。

真ん中の紐の拡大です。 ボタンなどを付ける時、シャツの色に合う糸をここから抜いて使うそうです。 シャツの色に合わせて糸をひと巻きずつ買うのは大変ですよね。
すごいアイデアだと思いました。
でも裁縫セットなどに入っており、皆さんご存知だそうな…(^。^)

工場内部及び機械です。 どこの工場もそうなのですが、内部の写真は嫌われます。
でも折角撮って来たので小さくしての貼り付けです。
この機械ですが、複雑な動きをしながら糸を編んでゆきます。 見ていると目が回りそうです。

飾りとして紐を使っているお酒です。 このようなお酒の栓の部分や箱を縛っている紐なども『シオタニ』さんで作られています。 ※この画像上のお酒の紐はシオタニさんではございません。

それにしても異業種を見せてもらうって、驚きの連続ですね。
技術とアイデアで皆さん頑張っておられます。
私も頑張らないと…<`ヘ´>